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欠損金の繰越期限が迫っている時は・・・

節税小ネタ(法人税)

2013年03月25日

 景気の低迷や災害などによって、残念ながら、赤字を出すこともありますよね。

 赤字を出した事業年度には法人税を支払わなくていいのは当然ですが、その翌事業年度以降の利益がその赤字の範囲内である限りは税金は払う必要はありません。これを「欠損金の繰越控除」といいます。たとえば、当期の所得が20で繰越欠損金が100あった場合には、控除前所得20-繰越欠損金20=0となり法人税はかからないことになります。

 ここで利益が出ない事業年度において欠損金の繰越期限が切れるとします。

 欠損金の繰越控除をこのまま適用しないとすれば、欠損金による節税のの機会を放棄したことと同じです。それではあまりにももったいないですよね。

そんなときは何とか利益を出す方法を考えましょう。

(1)最も効果的なのは節税を目的としている生命保険契約を解約し、解約返戻金を収益計上することです。節税目的の生命保険契約は課税を翌期以降に繰り延べているにすぎません。欠損金の節税機会を放棄するくらいなら収益計上して、節税すべきです。

(2)また、減価償却費を計上しないのもいいでしょう。法人は減価償却費の計上は償却限度額の範囲なら任意です。減価償却費を0にすることもできます。

(3)役員借入金の債務免除を実施することも効果的です。ただし、その役員が株主である場合は他の株主へのみなし贈与にあたる場合もありますので、気をつけてください。

その他、役員給与を減額することや、資産を役員に売却することにより含み益を出す方法が上げられます。

 欠損金の繰越控除の制度は次のすべての要件を満たすことが必要です。

   ①欠損金の生じた事業年度について青色申告書である確定申告書を提出すること。 
   ②その後、連続して確定申告書を提出していること。 
   ③欠損金額の生じた事業年度の帳簿書類を保存していること。 

 この欠損金の繰越控除の制度は、平成23年度の税制改正により一部が改正されました。

(1)まず欠損金の繰越期間が7年から9年に延長されました。

(2)次に、所得から控除する金額について制限が設けられ、控除前所得の80%相当額とされました。上記の例でいえば、控除前所得20-繰越欠損金16=所得4となり、所得4に対して法人税が課せられることとなりました。つまり20%は課税されることになります。

 ただし、この控除限度額については中小企業者等を除くこととなっていますので、中小企業者等は欠損金を繰り越せる期間が9年と長くなったうえ、今まで通り全額の繰越控除が可能となっています。

(3)9年間繰り越せる欠損金は、平成20年4月1日以後に終了した事業年度において生じた欠損金額から適用されます。したがって、その前に生じた欠損金で、すでに7年間を経過したものは繰越控除ができません。

(4)最後に注意すべきことは帳簿書類の保存期間です。今回の改正により、欠損金の繰越控除を受けるためには最長で9年間保存しておく必要があります。

 欠損金による節税機会を放棄しないように、繰越期限はきちんと把握しておきましょうね。


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