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針路変更せよ!

所長の眼鏡

2008年03月1日

ある濃い霧の夜、日が暮れてすぐブリッジの見張りが叫んだ。
「艦長、明かりが見えます。右舵船首の方向です」
「停泊しているのか、それとも離れて行こうとしているのか?」艦長は尋ねた。
見張りはその船が停泊していることを確認し、戦艦がその船に向かって衝突進路にある危険な状態であった。
艦長は通信兵に大声で言った。
「その船に信号を送るんだ。『本艦は衝突進路にある。二十度北に針路をとるように勧告する』 と」
するとその船から返信が来た。「そちらが針路を二十度南に変えるように」
返事の傲慢さを不愉快に感じた艦長はこう命じた。
「送信しろ。『私は艦長だ。針路を二十度北に変えなさい』 と」
また返事が来た。
「私は二等航海士です。しかし、そちらが二十度南に進路を変更した方がいい」
艦長はとうとう激怒して叫んだ。
「送信しろ。『こちらは戦艦だ。針路を二十度北に変更せよ』」
返事が来た。「こちらは灯台です」
艦長は針路を変更した。

この話しは以前も一度このコラムで紹介しましたが、もう一度取り上げることにしました。非常に短い文章ではありますが、暗い霧の中で自らがどのような行動をとればいいのかをコーチングしてくれる深い文章です。

しかし先日不幸なことに、この話が実際の事故として起こってしまったのです。千葉県の野島崎沖で起きた海上自衛隊のイージス艦「あたご」とマグロはえ縄漁船「清徳丸」の衝突事故です。いまだ不明の父子の捜索もついに打ち切られ、このことを記事にするのは不謹慎かとも思いましたが、なぜこのような事故が起こるのでしょうか。。。あたごの見張り員は衝突12分前に漁船の灯火を確認したにもかかわらず、「相手が避けると思った」という趣旨の話しをしたそうです。

冒頭の艦長と灯台の見張り員とのやり取りは、いかにも官僚的ですが、このようなやり取りは日常でも溢れています。厚生労働省、国土交通省、防衛省・・・そして私が職業柄日々接触する財務省直轄の国税庁。
役人でも官僚のお偉いさんたちと現場の人たちとでは違うと言いますが、私から見れば現場も全く同じ人種です。税務調査でもいつも衝突するのは税法の解釈ではなく、民間では絶対に通用しない官僚的な考え方とのギャップです。国家は国民の「生命の安全」と「財産の保全」に努めるのが義務であり、我々国民はその ために税金を払っているのです。

我々国民も冒頭の灯台のように官僚にも絶対に屈しないという信念が必要なのでしょう。ただでさえ会社を経営していくというのは先が見えない暗い霧の中にいるようなものです。
艦長のように先入観にとらわれず、その状況を柔軟に受け入れ、こちらが的確な対応を取ることも大切です。


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