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奇跡のリンゴ

所長の眼鏡

2009年06月1日

2006年12月7日に放送されたNHK「プロフェッショナル仕事の流儀」で、リンゴ農家の木村秋則さんが紹介されました。

彼は絶対に不可能だといわれた無農薬でのリンゴ栽培を可能にしたのですが、この回は、放送以来異例の大反響を呼び、多くの手紙やメールが寄せられたそうです。

実は、私はこの放送を観ていなかったのですが、この木村さんの無農薬への挑戦は番組では紹介しきれず、番組キャスターの茂木健一郎さんがそれを本にしようと言い出して、『奇跡のリンゴ』(石川拓治著、幻冬舎)という本が出版されたのです。

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津軽平野にそびえる独立峰、岩木山の麓に延々と広がるリンゴ畑があります。

そこにカマドケシという津軽弁では最悪のあだ名で呼ばれていたリンゴ畑の主がいます。それが木村さんです。

カマドケシは、一家の生活の中心である竈を消すとは、家を潰し家族を路頭に迷わせることで、農家にとってこれ以上の侮辱はありません。

夏になると、リンゴの木には葉が繁り、枝が折れるのではないかと心配になるくらいに、たくさんの青い果実を実らせます。

ところが、木村さんの畑のリンゴには果実がほとんどつかず、夏だというのにかなりの葉が落ちていたのです。

実は、その畑だけが荒れ果てていたのですが、木村さんは6年間というもの、リンゴ畑に一滴の農薬も散布しなかったのです。

当然、リンゴの木は病気と害虫に冒され、春先に芽吹いた葉の大半が、夏になる前に落ちてしまい、何年も花が咲かなくなったのです。

 

もちろん収穫はゼロ…。

 

あらゆる方法はすべて失敗に終わり、木村さんは最終的に自殺を覚悟するのですが、その時!あることに気づくのです。

そのことがきっかけで、8年目の春、木村さんはついに花を咲かせることに成功したのです。

「テレビに出てから、いろんな人から電話だのFAXが来るようになったのよ。この前はコワモテのお兄さんが三人、大きな外車に乗ってこの家まで訪ねてきたよ。『ちょっと電話に出てもらえませんか』って、電話の向こうは親分らしき人でさ、『テレビ見て、涙が出た』って言うの。随分久しぶりに泣いたって。それを伝えたくて三人を寄越したんだって。『あんたといっぺん、サシで飲みたい』ってさ」

私もこの本を読み、同時にNHKで放送されたDVDを購入して観たのですが非常に感動しました。

なかでも印象的だったのが、

「リンゴの木は、リンゴの木だけで生きているわけではない。

周りの自然の中で、 生かされている生き物なわけだ。

人間もそうなんだよ。

人間はそのことを忘れてしまって、自分独りで生き ていると思っている。

…知れば知るほどよ、自然というものはなんとすごいものだと思う。

自然の手伝いをして、その恵みを分けてもらう。

それが農業の本当の姿なんだよ。

今の農業は、残念ながらその姿から外れ ているよ。

ということはさ、いつまでもこのやり方を続けることはできないということだよ。

大規模農法地帯はどんどん砂漠化しているわけだからな。

どんなに科学が進んでも、人間は自然から離れて生きていくことはできないんだよ。

だって人間そのものが、自然の産物なんだからな。」

奇しくも先月、新型インフルエンザの恐怖に我々は振り回されたばかりですが、木村さんの話は、どんなに有名な先生の話しを聞くよりも、説得力があり勉強になります。この本は是非、おススメの一冊です。


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