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定番商品を作るためのアプローチ

所長の眼鏡

2010年09月1日

コンビニに行くと、あれだけたくさんのカップラーメンが並んでいるのに、なぜ1番美味しいと思うのは日清の「カップヌードル」なのでしょうか?

発売から37年もたっているのに相変わらず1番人気で、他にも「チキンラーメン」や「出前一丁」、「サッポロ一番みそラーメン」や「サッポロ一番塩ラーメン」といった定番商品が売られています。

カップヌードルだけではありません。

なぜ「コカ・コーラ」が炭酸飲料の中で飛びぬけて美味しいのか。

なぜ「カルビーのポテトチップス」なのか。

なぜ「キリンラガービール」なのか。

食品メーカーは、次の柱となる定番商品を作るために、毎年、多額の研究開発費と広告宣伝費をつぎ込みます。

にもかかわらず、新たな定番商品はなかなか生まれないのです。

 

これは、企業が研究開発を怠っているわけではなく、我々の脳が既存の定番商品を「美味しさ」の基準に置いてしまっていて、新しい商品は「それよりも美味しくない」と我々の脳が知覚してしまっているという仮説があります。

 

1985年、米国のコカ・コーラ社は歴史的な失敗を犯しました。

当時、急速にシェアを広げていたペプシに対抗するため、マーケット調査に基づいてコカ・コーラの味を変える決定をしたのです。

ところが、実際の消費者は「元の味の方が美味しかった」と激昂し、大規模な抗議運動に発展しました。

結局、3ヶ月で元の味に戻しましたが、マーケット調査がいかに役に立たないものかを証明したようなものです。

 

サッポロビールも同様の失敗をしています。

「アサヒスーパードライ」の大成功を目の当たりにし、主力定番商品である「サッポロ生ビール黒ラベル」をリニューアルしました。

この時も、やはり事前の調査と消費者の反応は逆になり、半年後には元の黒ラベルに戻しています。

 

記憶に新しいところでは、2003年のBSE問題のとき、吉野家は米国からの輸入がストップしたため、別のメニューで必死に危機をしのぎましたが、輸入が再開すると同時に客が殺到し、大行列になりました。

結局、美味しいということを脳が記憶するのであれば、もっと美味しい商品を開発しようとするよりも、アプローチの手法を変えなければなりません。

 

① より若い時、つまり子供に食べてもらえるようにする

② より別のカテゴリーの商品だと思ってもらえるようにする

 

②は、例えば「ポカリスエット」。

こんなまずいものは飲めないと、役員や社員、販売店のすべてから不評でしたが、大塚社長の「これは売れる」という鶴の一声で話が進んだそうです。

コンセプトは「飲む点滴」で、ヒトの体液に含まれる7種類のイオンを包有しているため、通常時に飲んでも美味しいと感じなくても、スポーツの後の発汗した人が飲むと美味しいと感じ、一気にスポーツドリンクとしての地位を獲得しました。

他にも、朝食の代用品としての「カロリーメイト」、栄養調整食品の「ウイダーinゼリー」、健康に良いお茶としての「黒烏龍茶」や「ヘルシア緑茶」は、あの味はどうかと思いながらも、新しいカテゴリーとして我々の脳は記憶しているのかもしれません。

これを機に皆様も自社の定番商品を見直されてはいかがですか。


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