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ドクターネロメ

所長の眼鏡

2010年10月1日

ようやく猛暑が過ぎ、少し過ごしやすくなりましたが、これだけ夏が暑かったのだから逆に冬はどうなるのか、昨年猛威を振るった新型インフルエンザはまたまた大流行するのか、不安になってしまいます。

1993年、日本にアジア太平洋地域インフルエンザ・センターが作られました。

それまでは、アメリカ、イギリス、オーストラリアにしかなかったセンターが日本に設置されることになったのは、なぜか。

インフルエンザ・ワクチンは、毎年WHOの専門家会議でデータをもとに今年流行しそうなインフルエンザを決定し、それに基づいて製薬メーカーがワクチンを作っています。

それまで日本はその元になるアジア各国の膨大なデータを収集し、WHOに送付するだけの仕事をしていました。

担当していた根路銘国昭氏は、

「これだけの仕事をしているのに日本にインフルエンザ・センターがないのはおかしい」

とWHOに手紙を書いたそうです。

それに対する返事は、

「WHOも国連の安保理と同じで第二次大戦の戦勝国で構成している。よって日本は入れない」

というものでした。

彼はさらに抗議の手紙を送りましたが返事は同じ。

それどころか、WHOに批判的な人物として、彼と日本に対し冷淡になったといいます。

 

ここで普通の日本人ならどうするでしょうか。

何とか謝罪して今までどおりの扱いにしてもらおうと努力するか、そもそも抗議など最初からしないかもしれません。

 

だが、根路銘氏は違った。

なんと、日本が集めていたアジアのデータを1年間、WHOに送るのをやめたのです。

インフルエンザの大半はアジアから発生するので、そのデータがないとワクチンが作れないと、WHOは大騒ぎになったそうです。

そして翌年、根路銘氏にWHO専門会議への招待状が来ます。

その会議で、日本にアジア太平洋地域のインフルエンザ・センターを作ることが決定され、彼が初代センター長に就任することになったのです。

とは言っても、WHOはアメリカの製薬メーカーの意向を受けた学者が力を持つ世界で、1993年アメリカが開発した生ワクチンを、まず日本で使うべしという議題が上がります。

根路銘氏は、日本を実験台にすることを察知し、

 

「日本は先進国であり、ワクチン政策に君たちの指導を必要とする国ではない」

 

と反論、アメリカの学者に日本のデータとの比較を示し、日本のワクチンの方が明らかに効果があるということで日本人がモルモットになることを防いだのです。

またジュネーブのWHO本部で12人の専門家によるワクチン決定の投票で、アメリカのワクチン11票、日本のワクチン1票でアメリカ製に決まりました。

もちろん1票は根路銘氏のものでしたが、彼は科学的に見てこの結果はおかしいと、閉会30分のコーヒーブレイクの時に2日間の討議で使った110カ国のデータをつき合わせてコンピュータにかけたのです。

その結果、アメリカ製は日本の半分しか効果がないと分かり、

彼は居並ぶ学者たちに

 

「君たちは政治家か、科学者か。科学者ならこのデータをどう見る!」

 

と問いかけ、議長が

「私の判断で採決を取り消します。ドクターネロメが提案した日本の意見に従います」

と結果をひっくり返したのです。

「まるで映画のようだった」と根路銘氏は仰っていますが、凄い人です。

 

円高による貿易経済問題から、今度は尖閣諸島の漁船衝突問題に端を発した中国の嫌がらせと、政府には外交問題とはいえ、経済に影響しないよう迅速で毅然とした対応をお願いしたいものです。


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