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災害時の金融対策

所長の眼鏡

2011年04月1日

本来であれば今日から新年度、春の訪れとともに期待に胸を膨らます時期ですが、今回の大震災については未だ行方不明の方が多数いらっしゃるなど、混乱が続いています。

さらに原発の問題が復興への大きな妨げになっていることも問題を大きくしています。

当事務所の顧問先様からも今回の災害の影響が出始めているという話を方々から聞くようになりました。

「取引先の工場が津波で流された」「原料や商品部品が入ってこない」「放射能で野菜が出荷停止になった」等、この状況は一気に全国に広がっています。

 

そこで、まず注意していただきたいのが「貸倒れ」です。

今回の災害による障害のために支払期日が経過した手形については、全手形交換所において、交換持出等を行うことや不渡りになった手形・小切手の不渡報告への記載等を猶予することになっています。

すなわち、震災に関わる手形の不渡りについては、猶予の措置がなされ、関係金融機関と適宜話し合いの上、取立てがされるということです。

この時、災害に関連する取引を、売掛・買掛「どちらも」確認することになります。

被災側の支払いは阪神淡路大震災時においても、金融機関は柔軟に一方的な不渡りの処理はしておりませんでした。

したがって、注意をしなければいけないのは受取り側です。

自社の手形決済資金として予定していたものが入金にならなくなる可能性が出てくるわけです。

金融機関にとっては、「災害の余波によるものか」どうかを特定できるものであればともかく、特定できないものは通常の処理をしてしまいます。

また、保証協会の「災害関係保証」や小規模企業向けの「設備資金融資の償還期間延長」、「災害復旧貸付」等の措置も決定していますが、その最大のポイントも「本当に被災の影響によるものなのかどうか」になるでしょう。

 

そのため、

①取引先別に
②手形であれば発行日、期日、金額
③現金振込みであれば締め日、支払日、金額
④その内、今回の震災に関わる取引先、金額

が分かるように、まとめておく必要があります。

これは、今回の金融措置の利用をスムーズにするだけでなく、今後の資金繰りを理解する際にも基礎資料として極めて重要なものになります。

この資料をベースに、手形を含む支払いや入金の動向をまとめ、問題があれば事前に銀行に相談することで、融資を申し込んだり不渡りを回避したりする等の対策を講じるべきです。

 

最後に税制改正ですが、本来であれば3月中に改正法案が可決される予定でした。

ところが、法案が通過しないまま現在は宙に浮いた状態になっています。

法人税は減税し、その穴埋めとして所得税と相続税が増税される案でしたが、法案成立までは現行の税制が適用されることになります。

もしかすると、予算と税制は密接に結びついていますので、震災の復興のために税収を確保する必要があるため、減税項目は見合わされるかもしれません。

いずれにしても、節税対策については念のために様子を見たほうが良いと思われます。

東日本に甚大な被害をもたらした今回の大震災、経済は一気に全国に広がりましたが、今こそ関西が元気を出し、サクラ前線が南から北へ上がっていくように、義援金や支援物資、そして気持ちを、サクラの開花と同じように届けなければならないでしょう。


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