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国外転出時課税制度が始まっています!2015.08.04

 先月7月1日より、国外転出時課税制度が開始されています。 出国税ともいわれ、こちらの言葉を聞いたことある方もいらっしゃると思います。 国外転出時課税制度とは? 平成27年度税制改正において、「国外転出をする場合の譲渡所得等の特例」(国外転出時課税→過去ブログ)と「贈与等により非居住者に資産が移転した場合の譲渡所得等の特例」(国外転出(贈与・相続)時課税)が創設され、平成27年7月1日より施行されています。 国外転出時課税、国外転出(贈与・相続)時課税を総称して「国外転出時課税制度」といいます。 今回は国外転出(贈与・相続)時課税についてお伝えします。
○非居住者へ対象資産を贈与した場合(国外転出(贈与)時課税) 贈与の時において1億円以上の対象資産を所有等している一定の居住者が、国外に居住する親族等(非居住者)へ対象資産の全部または一部(以下、「贈与対象資産」)を贈与した場合、その贈与時に、贈与者が贈与対象資産を譲渡等したものとみなして、贈与対象資産の含み益に所得税及び復興特別所得税が課税されます。 <対象者> 贈与の時において、次の①及び②のいずれにも該当する居住者(贈与者) ①贈与者が所有等している対象資産の贈与時の価額の合計が1億円以上であること ②贈与の日前10年以内において贈与者が国内に5年を超えて住所又は居所を有していること
○非居住者が相続または遺贈により対象資産を取得した場合(国外転出(相続)時課税) 相続開始時において1億円以上の対象資産を所有等している一定の居住者から、国外に居住する相続人等(以下、「適用被相続人等」)が、相続または遺贈により、対象資産の全部または一部(以下、「相続対象資産」)を取得した場合には、その相続開始時に、適用被相続人等が相続対象資産を譲渡等したものとみなして、相続対象資産の含み益に所得税及び復興特別所得税が課税されます。 <対象者> 相続開始時において、次の①及び②のいずれにも該当する居住者 ①被相続人が所有等している対象資産の相続開始時の価額の合計額が1億円以上であること ②相続開始の日前10年以内において被相続人が国内に5年を超えて住所又は居所を有していること
国外転出時課税制度の対象者は、所得税の確定申告等の手続きを行う必要があります。 また、国外転出(贈与・相続)時課税において、一定の手続きをすることで、納税猶予制度や税額を減額するなどの措置(各種減額措置等)を受けることができます。ただし、国外転出の時までに納税管理人の届出書を所轄税務署に提出するなどの手続きが必須となります。 <納税猶予制度> 国外転出時までに納税管理人の届出をした方は、確定申告期限までに確定申告書を提出し、納税猶予分の所得税及び利子税の額に相当する担保を提供することにより、当該所得税の額について納税が国外転出から5年間猶予されます。猶予期間中は、各年の3月15日(土・日曜日の場合は翌月曜日)までに継続届出書の提出が必要です。 また、長期海外滞在が必要な状況にある場合は、納税猶予期間の延長の届出をすることで、さらに5年間納税猶予期間を延長することができます。