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株式等の譲渡益課税について2016.02.23

 今回は、株式等の譲渡益課税についてお話します。
株式等を譲渡した場合は、他の所得と区分して税金を計算する「申告分離課税」となります。  また、特定口座制度(金融商品取引業者等が年間の譲渡損益を計算する制度)が設けられており、この特定口座での取引については、源泉徴収口座簡易申告口座を選択することができます。
源泉徴収口座を選択した場合にはその口座内における年間取引の譲渡損益及び配当等については、原則として、確定申告をする必要はありません。
ただし、他の口座での譲渡損益と相殺する場合、配当所得と損益通算する場合及び上場株式等に係る譲渡損失を繰越控除する特例の適用を受ける場合には、確定申告をする必要があります。  また、非課税口座を開設する年の1月1日現在20歳以上の方を対象として、平成26年から平成35年までの間に、年間100万円(平成28年以後は120万円)を上限として非課税口座で取得した上場株式等の配当等やその上場株式等を売却したことにより生じた譲渡益が最長5年間非課税となる非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置(NISA)も設けられています。 
そして、平成27年度税制改正により、未成年者口座を開設する年の1月1日現在で20歳未満の方又はその年中に出生した方を対象として、平成28年4月1日から平成35年12月31日までの間に、年間80万円を上限として未成年者口座で取得した上場株式等の配当等やその上場株式等を売却したことにより生じた譲渡益が、最長5年間非課税となる未成年者口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置(ジュニアNISA)が設けられます。 
なお、平成25年度税制改正により、平成28年分から、株式等の範囲に一定の公社債や公社債投資信託などが含まれることになるとともに、上場株式等に係る譲渡所得等それ以外の株式等に係る譲渡所得等に区分して、上場株式等に係る譲渡所得等の課税の特例」「一般株式等に係る譲渡所得等の課税の特例」とそれぞれ別々の申告分離課税制度とされます。  (所法33、措法37の10、37の10の2、37の11の3~37の11の6、37の12の2、37の14、平20改正法附則43、平22改正法附則62、復興財確法13)
特定口座での上場株の売却益や配当は、確定申告しますか? 国外転出する場合の株式譲渡所得等の特例の創設(平成27年度税制改正大綱)