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平成30年度税制改正大綱(特定の美術品に係る相続税の納税猶予制度の創設について)2018.03.05

 今回は特定の美術品に係る相続税の納税猶予制度の創設について解説します。
この制度はまず初めに被相続人となる個人が一定の美術館と特定美術品の長期寄託契約を締結します。
そしてその後、その個人が死亡して、特定美術品を相続又は遺贈により取得した者(寄託相続人)が長期寄託契約に基づき寄託を継続します。
すると、担保の提供を条件にその特定美術品に係る課税価格の80%に対応する相続税の納税が猶予されるというものです。
ここでいう「一定の美術館」とは博物館法に規定する博物館又は博物館に相当する施設として指定されたもののうち美術品の公開及び保管を行うものをいいます。
また対象となる「特定美術品」は重要文化財に指定された美術工芸品又は登録有形文化財(建造物を除く)であり、世界文化の見地から歴史上、芸術もしくは学術上特に優れた価値を有するものとされています。
この場合における納税猶予額は次の1から2を控除した金額となります。
  1. 寄託相続人が特定美術品のみを相続したものとして計算した場合の相続税額
  2. その特定美術品の課税価格を20%に減額したものを相続したものとして計算した場合の相続税額

ただし、寄託相続人が死亡した場合や特定美術品が滅失又は紛失等をした場合には猶予税額を納付しなければなりません。
また寄託相続人は3年毎に、所轄税務署へ寄託先美術館の発行する証明書を添付した継続届出書の提出が必要となります。
上記の特定美術品をお持ちの方は、是非当事務所までお問い合わせください。