事務所ブログ

法人契約における生命保険に係る税務上の取扱いについて2016.03.16

 昨日で確定申告もようやく終わりました。 しかし3月は決算月となる法人が多く、その対応もあって私たちスタッフはまだまだ一息つけません。
その法人決算で頭を悩ませるひとつに、生命保険の経理処理があります。
生命保険は保険内容や受取人などにより、支払保険料は損金算入となるのか資産計上となるのかといった税務上の違いがあります。 そこで今回は法人契約における生命保険の取扱いについて解説します。
(1)養老保険の場合 養老保険とは、保険期間を予め設定し、被保険者が死亡したときは死亡保険金が、満期時には満期保険金が受取れる保険です。
死亡・満期保険金受取人:法人 → 支払保険料:資産計上
死亡保険金受取人:被保険者の遺族、満期保険金受取人:被保険者 → 支払保険料:被保険者の給与
死亡保険金受取人:被保険者の遺族、満期保険金受取人:法人 → 支払保険料:1/2資産計上、1/2損金算入
(2)終身保険の場合 終身保険とは、保険期間の定めがなく一生涯の保障が確保された保険です。
死亡保険金受取人:法人 → 支払保険料:資産計上
死亡保険金受取人:被保険者の遺族 → 支払保険料:被保険者の給与
(3)定期保険の場合 定期保険とは、保険期間の定めがあり、保険期間終了時において返戻金がない保険です。
死亡保険金受取人:法人 → 支払保険料:全額損金算入
死亡保険金受取人:被保険者の遺族 → 支払保険料:全額損金算入(但し、役員のみを被保険者とする場合は給与)
(4)長期平準定期保険の場合 長期平準定期保険とは、保険期間満了時の被保険者の年齢が70歳を超え、かつ、保険加入時の被保険者の年齢に保険期間の2倍の数を加えた数が105を超える定期保険(「逓増定期保険」を除く)をいいます。
・保険期間開始から保険期間の6割相当を経過するまでの期間  支払保険料:1/2資産計上、1/2損金算入
・保険期間の6割相当経過後の期間  支払保険料…全額損金算入、さらに上記資産計上累計額をその期間の経過に応じ、取崩し損金算入する
(5)逓増定期保険 逓増定期保険とは、保険期間の経過により保険金額が5倍までの範囲で増加する定期保険のうち、その保険期間満了の時における被保険者の年齢が45歳を超えるものをいいます。
・保険期間開始から保険期間の6割相当を経過するまでの期間  (A)保険期間満了の時における被保険者の年齢が45歳を超えるもの    支払保険料:1/2資産計上、1/2損金算入
 (B)保険期間満了の時における被保険者の年齢が70歳超、かつ保険加入時における被保険者の年齢に、保険期間の2倍に相当する数を加えた数が95を超えるもの    支払保険料:2/3資産計上、1/3損金算入
 (C)保険期間満了の時における被保険者の年齢が80歳超、かつ保険加入時における被保険者の年齢に、保険期間の2倍に相当する数を加えた数が120を超えるもの    支払保険料:3/4資産計上、1/4損金算入
・保険期間の6割相当経過後の期間  (4)と同じ

この様に生命保険の経理処理は複雑で、一度判断を誤るとその後も継続して誤ったまま処理してしまう恐れがあります。 法人契約における生命保険の経理処理でお困りの方は是非、当事務所にお問い合わせください。