事務所ブログ
黒字倒産とは?2014.09.12
最近は過ごしやすい気温になってきましたね!
会社帰りに運動のために一駅分歩こうかなーと考えています(^o^)丿
さて、よくニュースや新聞などで目にすることがある黒字倒産という言葉ですが、赤字ではなく黒字なのに倒産してしまうのはなぜでしょうか?
今回は黒字倒産の原因を具体例を使って説明していきます。
商品を仕入れて販売している会社があったとします。
●1個1,000円の商品を20個仕入れました。仕入合計額は1,000円×20個=20,000円となります。
●この商品を1個1,500円で販売しようと思っています。
●しかし20個すべて販売することができず、10個が期末在庫として残ってしまいました。
以上のことを損益計算書で計算してみると…
売上 15,000円
原価 10,000円(仕入20,000円-在庫10,000円)
利益 5,000円
法人税 1,900円(利益×38%)
きちんと利益がでており、黒字になっています。
しかしキャッシュフローに着目して計算してみると…
入金額 15,000円
支出額 21,900円(仕入20,000円+法人税1,900円)
現金残高 ▲6,900円
このように、在庫をたくさん抱えることで、損益計算書上は利益がでていても、キャッシュフローではマイナスになり、資金繰りが厳しくなって倒産してしまう…これが黒字倒産の原因の一つです。
今回の説明では単純化した具体例を使いましたが、実際には買掛金や売掛金、銀行からの借入れの返済もあります。
例えば、買掛金の支払いよりも売掛金の回収の方が遅ければ回収するまでの間は資金繰りが厳しくなるでしょうし、あるいは手形を振り出していた場合には支払期日に資金がなければ「手形の不渡り」となり、銀行からの取引が停止され、倒産してしまうケースもあります。
売上・利益はきちんとでているのに、資金繰りが厳しいなあと思われている方は一度キャッシュフロー計算書・資金繰り表を作成してみてはいかがでしょうか。
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