コラム『所長の眼鏡』

ブランドってどういう意味?2018.02.01

 皆さんは「ブランド」というと、どんなイメージを持っておられますか? ブランドの語源は、ノルウェーの古ノルド語(いわゆる、古北欧語)でbranderと言われています。 これは「焼印」という意味です。 この家畜のオーナーは自分だということを証明するために、自製の「焼印」を家畜に押していたのです。

さらにここから派生して「識別するためのしるし」という意味合いを持つようになりました。 この「識別するしるし」からまたさらに派生して、現在では競合との差別化や違いをブランドとして示すようになったのです。

今では、ブランド牛という言葉が一般的になり、松坂牛、神戸牛、但馬牛、米沢牛といったものがブランドですが、「黒毛和牛A5ランク」と言われると、これはあくまでも品質の等級なのですが、これも高級ブランドというイメージを持ってしまいます。 そういう意味では、ブランドの定義としては人それぞれで、必要最低限にシンプルに定義すると、ずばり「ブランド=魅力」と言ってもいいかもしれません。

では、ブランディングとはどういう意味を持つのでしょうか。 ブランディングも同様にシンプルに定義すると、「ブランディング=魅力創造活動」ということになります。 英語ではbrandにingが付いていますので、つまりずっとやり続けるということ。 ブランディングにゴールはないということです。

もしかしたら、今までブランドと聞くと、シャネルやグッチなどの高級品というイメージを持っていたかもしれません。 とくに日本は島国ですので、海外ブランドといった輸入品をイメージするかもしれません。 しかし実際は、低価格戦略でも立派な戦略です。 なにも低価格戦略がいいというわけではなく、市場に対して「常に安い!」という戦略をやり続け浸透させることができれば、それは立派な魅力創造活動で、すなわちブランディングです。 ただ安くするのではなく、利益を出しつつ低価格でお客様に提供でき、結果的に価格競争に勝てるのであれば、それは立派な強みで魅力的です。

もちろん高品質で常に最高のサービスを提供し続けることもブランディングです。 この場合は、逆に安い価格で提供してはいけません。 つまりブランディングとは、市場に対して魅力を約束し、信頼を築き上げ、信頼を守っていく活動といえます。 顧客が「買う理由、買う意味」を提供することです。 ちなみに、ベネフィット(消費者が得られる価値)を市場に約束し、明文化したものを「ブランド・プロミス」といいます。 リッツカールトンが有名ですが、約束を破らないように、行動指針やクレドなどに明文化する企業もあります。

日本はモノがあふれた時代から、消費を生まない少子高齢化の時代に入り、ついには人口減少の時代に突入しました。 今後、人口減少は加速度的に進むと言われており、これからは、どんなターゲットに対して、どんな魅力的なベネフィットを提供するかを明確にすることが重要です。 そして、創造し、浸透させ、守り続けていくことが「ブランディング=魅力創造活動」となります。 皆さんは、何を約束するのか? 消費者はどんな買う理由、買う意味があるのか? そして、それは他とはどんな違いがあるのか? これらを明確にしたうえで、選ばれ続けるブランディング活動を行っていかなければなりませんね。