コラム『所長の眼鏡』

当事務所50周年の御礼2018.08.01

 「人間は一人で大きくなったのではない。会社もまた一人で大きくなったのではない。あわただしい日々のなかにも、ときに過去を振り返って、世と人の多くの恵みに感謝する心をお互いに持ちたい。その心こそが明日の歩みの真の力になるだろう」

これは松下幸之助氏の一文です。 10歳で丁稚奉公となり、様々な試練を経ながら大を成した人の言葉には、胸を打つ響きがあり、知恩報恩の大事さをあらためて教えてくれる言葉です。



当事務所はおかげさまで創立50周年を迎えることができ、先月感謝の集いを開かせていただきました。 多くの方々からご祝意をいただき感謝に堪えません。 そのときにもお話しさせていただきましたが、私は父から「会計マンやったら道を歩いていても目に入ってくるもの全部仕訳をしろ。それを毎日繰り返していると、今度はだんだん、してもいいことと悪いこと。今せなあかんことと今しなくてもいいこと。この仕分けができるようになってくる。これがホンマもんの会計マンや」と言われてきました。

現在、日本の置かれている状況は非常に厳しく、ただでさえ借金大国で財政難なのに、これからの高齢化社会は、ますます増え続ける医療費で財政を圧迫します。 そして少子化で人口が減少していき、税収も減っていきます。 はたして外国人労働者やAIが救世主になれるのでしょうか。 待ち受けているのは、必ず増税です。 日本は今の規模を維持しようとするから苦しいのであって、今後は将来を見据えて、戦略的に縮むことを考えなければなりません。

これからは確実に労働人口が減っていくので、戦略的に縮むというのは、例えば24時間営業は絶対いりますか?元旦から百貨店が開いてほしいですか?宅配が翌日に来てほしいですか?こういったことをやめて、不便と思わないようになるということです。 そうすることで、今のストレス社会、クレーム社会は緩和されていくはずです。 世の中はどんどん便利になり、今後もますます便利になっていくはずです。 しかし、人は相も変わらず忙しく、自分の時間が増えているわけではありません。 自社の売上を上げる努力は当然ですが、それと同時に、ムリ・ムラ・ムダを省き、戦略的に縮むことを考えずに、自然に売上げが減少していくことの方がよっぽど怖いのです。

当事務所はこれからも会社経営、相続、人事労務をはじめとして、幅広い分野でサポートできるように取り組んでまいります。 そしてこの難しい注文に、そして私のわがままに、スタッフは本当によくついて来てくれています。 皆さんも是非可愛がってあげてください。

松下幸之助よりはるか前に、弘法大使空海も「恩を忘るれば善根断絶す」すなわち、恩を忘れると、将来に善きことをもたらす根が枯れてしまうと説いています。 恩を知り恩に報いようとする心の連鎖が、これからの経営、これからの日本社会に必要になってきます。

今後もスタッフ一同、いっそうの努力をし、皆様のご愛顧にお答えして行きますので、変わらぬご支援、ご協力をいただけますようお願い申し上げます。