コラム『所長の眼鏡』
自分を客観視する2022.04.01
コロナの感染者数の減少とともに、桜も開花してきました。自然と心も晴れやかになってくる季節です。
昨年は花見シーズンからコロナが再拡大しましたので、昨年の二の舞にならないようにしてほしいですね。
さて、あまりニュースになっていませんが、今年の4月1日から成人は18歳となります。わが子も早いもので今年20歳になり、来年成人式を迎えますが、18歳と19歳の人も同時に成人式を迎えるのでしょうか。
自治体によって様々なようですが、ややこしいですね。
さて、わが子のことは20年も前なので忘れてしまいましたが、赤ちゃんが物心つく頃、写真を指差して「パパ!」「ママぁ〜」と喋るようになります。写真に写っているパパやママがわかるようになったのか、でも、最初は自分のことは指差さないのです。
パパやママはわかるのに自分のことはわからんのかな?と不思議に思いますが、人は誰しも自分に1番興味があるものです。写真を見れば真っ先に自分を探すでしょう。
純粋無垢な1歳児ならば、パパママよりも自分を指差すものじゃないかなと思うのですが、もしかすると、意外と自分だとわかってないのかもしれません。
成長すると普通に毎朝鏡を見るようになりますが、赤ちゃんは鏡を見ませんし、時々見ても、それが自分だとわかっていないのかもしれません。
これが正しいかはさておき、自分のことが見えていないのは何も赤ちゃんだけではありません。
よく考えてみると、大人でも思い当たることがあります。
もちろん大人は「自分の顔」はよく知っています。
ところが「自分がどう見られているか?」という客観的な姿勢や振る舞いは、自分で認識できていないことも多いのです。
いわゆる「自分を客観視する」というヤツですね。
たとえば、自分では謙虚に振る舞っているつもりでも、人から見たら傲慢さが行動や態度、仕草などに滲み出ていたりすることがあります。
特に目に見えない態度や姿勢って、自分を客観的に認識するのが想像以上に難しいものですが、目に見える行動や仕草も同じです。
最近はzoomで会議をすることも多くなりましたが、zoomのよさは移動時間がないだけでなく「自分の喋り方を客観視できる」ということです。
実際にzoomの画面で見て初めて気付いたのですが、それまでは自分の口の動きなんて気にもしませんでした。
当然、改善もされないわけです。ところが、画面で自分の喋っている姿を見ると、なんか自信なさそうに喋ってるなとか、退屈そうに喋ってるなと感じることがありま
す。
とくに相手が口角を上げてハッキリ喋っていると、余計に自分が不機嫌そうに見えてしまいます。
ここまで認識してはじめて、今年は「口角を上げて過ごす」となるわけです笑。すると、次のzoom会議で少し意識するようになり、その繰り返される意識が行動の改善につながると思っています。
したがって、まずは自分を客観視することで問題に気付き、改善点を見つけること。
見つけたら、それを繰り返し意識すること。
これを積み重ねることで、人は少しずつ変わっていくものです。
会社も同じで、創業当初の赤ちゃんの頃は必死で成長しようとしますが、だんだん自社を客観視できなくなってきます。
元気な会社か、商品に自信を持っているか、同業他社から見てどうか、客観視すると意外な改善点が見えてくるものです。
新年度に向けて、自分も会社も一度客観視してみてはいかがですか。