コラム『所長の眼鏡』

自粛の空気と購買意欲2011.05.01

 

「被災地の方々が、今、苦しんでいる。」

「だから、我々が普段通りに生活する事は不謹慎だし、東北地方の被災者たちを気遣って生活をしないといけない。」

私は、この考え方は決して間違いではないと思います。

しかし、全てに賛同出来るかと言われると少し疑問です。


古来より、「喪」という言葉があります。

儒教の考え方が深く根付いている日本では一般的で、周りに配慮した仁徳のある慣習だと思います。

しかし、今日、上記で紹介したように違和感を感じている人もいます。

行き過ぎた自粛は、知らず知らずのうちに、マイナスの効果を拡散します。


米紙ニューヨークタイムズは、行き過ぎた自粛をする日本人に対して、警鐘を鳴らしています。

「津波後の日本は自粛という新たな強迫観念に襲われた」との見出しの記事を掲載し、日本国民の多くが地震や津波の犠牲者への弔意から日常の活動を縮小するようになり、国民経済への悪影響が懸念されると伝えています。

実際、市場の空気が変わりつつあります。

自粛の空気により、消費者の購買意欲は低下し、消費が格段に減っています。

この状況を乗り越えるためには、まず商品やサービスの販売計画を立て直すことが重要で、現状を分析し、お客様の状態を知る。

そして、自社のサービスと照らし合わせ、どのようなサービスならお客様に貢献できるかを考える。そして、いかにお客様の購買意欲を復活させるか。

いかに、お客様をよりよい生活に導くか。

いかに、お客様と信頼関係を築くか。最適な戦略と戦術を構築することが重要になってきます。


ダイエットが難しいと言われる理由。


それは「我慢」だと言われています。

今まで様々な方法が提供されてきました。

バナナダイエット、納豆ダイエット、ビリーズブートキャンプ、豆乳ダイエット、黒烏龍茶ダイエット、その他様々なダイエットが提供されましたが、多くの女性が失敗してきました。

これらの方法は非常に簡単な方法で、バナナを毎朝食べれば痩せる。

納豆を毎食食べれば痩せる。

ビリーズブートキャンプを7日間続ければ痩せる。

豆乳を飲み続ければ痩せる。

どんなに好きなものを食べても黒烏龍茶を飲めば痩せる。

たったこれだけ続ければ今までのダイエットの苦しみから解放されます。

-3kg,-5kg・・・くびれができて足が細くなる。

自分が手に入れたいと思っていた身体を手に入れることができるのです。

しかし、多くの人が失敗します。


一体なぜ失敗するのか?


ある心理学のチームがその原因について研究しました。

すると非常に興味深い結果が出てきたのです。

女性がダイエットに失敗する理由・・・それは単純に


「縛られたくない」という結果でした。



「これだけやれば大丈夫」と縛られると逆に不安になってしまう。

「これをやるな!」と制限されると逆に興味を持ってやってしまう。

そういった心理がダイエットを難しくしているそうです。

今、日本は自粛ムードです。

「楽しんではいけない」「娯楽を求めてはいけない」「贅沢をしてはいけない」そんなムードになっています。

しかし、いつかはこういった自粛ムードが終わり、その反動が来ると思います。

そのためにマーケティング活動を行い顧客との関係をしっかり作り、その時期に備えることが大切です。