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新型コロナウイルス感染症特別利子補給制度に係る利子補給金の収入計上時期2021.04.26

 

新型コロナウイルス感染症で影響を受けている事業者の資金繰り対応として、日本政策金融公庫等での新型コロナウイルス感染症にかかる特別貸付制度を利用した方も多いかと思います。

この特別貸付制度を受けた方で、特別貸付申込時の最近1ヶ月又はその翌月又はその翌々月の売上と比較して、その前年又は前々年の同月売上の減少率が一定要件を満たす場合は、一定期間の利息相当分の助成(利子補給金)を受け実質無利子となる可能性があります。

 

今回、この受けた利子補給金の収入計上時期について案内させていただきます。

利子補給金として交付を受けた金額は、その融資に係る利子の3年分に相当する金額の場合があり、この交付を受けた金額の全額を交付決定日の事業年度の収益の額として計上しなければならないのかという問題が発生します。

 

 

法人税の所得金額の計算上、収入計上時期については、原則としてその収入すべき権利が確定した日の属する事業年度となります(法人税法22条)
そのため、通常の利子補給金の収入計上時期についても交付決定日の属する事業年度となります。


しかしながら、この特別利子補給制度は日本政策金融公庫等の一定の金融機関から融資を受けることを条件に、その融資により発生する支払利子を最長3年間実質無利子とすることを目的として交付されるものです。
そのため、この特別利子補給制度は、融資契約の変更等により利子相当額が変動した場合には、3年経過後に実際に支払った利子相当額により利子補給額が確定することとされています。
したがって特別利子補給制度においては、交付決定日には利子補給額が確定していないことから利子補給額に係る収入を受ける権利は確定していないと考えられます。

加えて、3年経過後の実際に支払った利子相当額と利子補給額の精算の手続きは金融機関において行うこととされており、法人において実績報告などの手続きがないため、通常の補助金とは手続き面でも異なる仕組みとなっています。

このようなことから、この特別利子補給制度については、事前に最長3年分の利子相当分の交付を受けるものの、交付を受けた時点では収益として確定せず、支払利子の発生に応じてその発生する利子相当額の収益が確定し無利子化される性質のものと考えられるため、その発生する支払利子と同額の収益を計上することとなります

 

 

この場合の会計処理としては、交付を受けた利子補給金の額を一旦前受金として負債の部に計上し、支払利子の費用処理に合わせて、その支払利子相当額を前受金から雑収入等の収益科目に振り替えることとなります。

利子補給金の交付決定日の属する事業年度に多額の助成金等を受け利益が発生する場合は、この収入計上時期について検討してみて下さい。