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民法改正により遺留分減殺請求の制度が変わります!2019.11.01

 

民法改正により2019年7月1日から遺留分減殺請求の制度が変わることとなりました。

遺留分減殺請求とは、

兄弟姉妹以外の相続人の生活保障を守るため最低限の取り分を確保できる権利です。

例えば、亡くなった父が「長男にすべて相続させる」という遺言書を残した場合、

長女は本来相続できる遺産の半分を請求できる制度です。


改正前

遺留分減殺請求は、金銭での請求が認められないため、

  1. 遺留分減殺請求により土地建物等の財産が共有状態となる。
  2. 遺留分減殺請求による共有割合は財産の評価額等を基準にするため、

      持分割合が大きい数字となる。

事例

経営者であった被相続人が、

後継者の長男に会社の土地建物(評価額1億円)、

長女に預金の1,500万を相続させる遺言を残した場合

  • 長女の遺留分侵害額は、

   (1億+1.5千万)×1/2×1/2-1.5千万=1,375万

  • 会社の土地建物が、長男と長女の共有

   持分割合→長男8,625万/1億

    →長女1,375万/1億

と複雑なことに・・・


改正後

遺留分減殺請求は、金銭債権を請求することができるようになり

すぐに支払えない場合は裁判所に支払期限の猶予を

求めることができるようになりました。

※改正により共有状態を回避できるとともに

被相続人の意思を尊重できます。



被相続人が生前に相続人に対する贈与があった場合における

遺留分減殺請求算定の計算についても

2019年7月1日から改正されました!

ただし、相続人以外の人への贈与については相続開始前1年間に限り

遺留分算定に含まれます。

また損害を加える意図をもってした贈与は

改正前と同様に全て遺留分算定に含まれます。


遺留分制度の民法改正により、

財産の複雑な共有状態を回避し、

円滑な事業承継ができるようになると期待されています!