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労災保険における傷病が「治ったとき」とは?2016.07.19

 ようやく近畿地方でも梅雨明けし、これから夏本番を迎えることとなりましたね 😀 厳しい日差しが続くと思いますが、熱中症にならないよう、より一層健康管理に気をつけていきしょう!
さて、今回は労災保険の給付制度についてお話したいと思います。
労災保険では「療養補償給付」(業務上災害の場合)、「療養給付」(通勤災害の場合)として傷病の治療に要する費用を国が全額負担する給付制度があります。特別な医療を受ける場合以外は自己負担無しで治療を受けられることになりますので、特に治療が長引く傷病の場合は非常にありがたい給付になります。
では、この「療養(補償)給付」はいつまで受けることができるのでしょうか?
労災保険では、「傷病の症状が安定し、医学上一般に認められた医療を行っても、その医療効果が期待できなくなった状態」までとなります。 この状態が「治ったとき」であり、「治ゆ(症状固定)と言います。
したがって、身体の状態が従前の健康時の状態に完全に回復した状態を指すものではない、ということに留意しておかなければなりません。
例えば、 ①切創もしくは割創の創面が癒着した後、又は骨折で骨癒合した後に、疼痛などの症状が残っている場合 ②外傷性頭蓋内出血に対する治療後、片麻痺の状態が残った場合 ③腰部捻挫による腰痛症の急性症状は消退したが、疼痛などの慢性症状が持続している場合
などであっても、その症状が安定し、その後の療養を継続しても改善が期待できないと判断された場合は「治ゆ(症状固定)」に該当し、「療養(補償)給付」は打ち切られることとなります。
ただし、一旦「治ゆ(症状固定)」と判断された後に再び発症し、次のいずれの要件も満たす場合には「再発」として再度「療養(補償)給付」を受けられる場合があります。 1)症状の悪化が、当初の業務上又は通勤による傷病と相当因果関係がある 2)症状固定の状態から明らかに悪化している 3)療養を行えば、その症状の改善が期待できると医学的に認められる
以上のように、被災者本人の感覚と医学的な判断、労災保険上の認定基準などそれぞれ見解が異なることもありますが、最終的には労働基準監督署が診療担当医および被災者本人への聴取などを行い、「治った」かどうかの判断を行うことになります。
今年の夏は暑くなるそうです! 気力、体力を充実させてプライベートにおいてもケガや病気にならないよう乗り切っていきましょう! 😆