コラム『所長の眼鏡』

屋根を修理するなら、よく晴れた日に限る2023.07.01

 

「屋根を修理するなら、よく晴れた日に限る」これは米国第35代大統領ジョン・F・ケネディの言葉です。

 

誰もが納得できる考え方だと思いますが、自分の家が雨もりしていることが分かっていても、晴れてるときには、なかなか修理をしようという気持ちになれませんよね。

よく台風のときに、雨漏りを直そうと屋根にあがって、落ちて怪我をしたというニュースが流れますが、まさにそれです。

 

私たち人間は、調子がいいときは、なかなかいつもと違う行動をとることができません。

そして何かが起きたときにはじめて重い腰をあげるのです。これはビジネスでも同じではないでしょうか?

ピンチの状況に対して、普段からの備えがあるか、先手をうっているかで、結果として業績に差が出てしまいます。

 

ある起業家が、13万円の資金で会社を立ち上げ、初年度、彼は3900万円の収益を上げました。

そして、20年後、585億円の売上をあげる業界リーダーになった会社があります。

なぜそんなことができたのか?

彼は、「景気がいいときも悪いときも、毎年必ず3つのことを実行した」と言います。

①毎年必ず、扱っている各商品やサービスで、新しい市場に少なくとも 1 つは参入した。

②毎年必ず、既存顧客むけに少なくとも 1 つの新しい商品やサービスを発表した。

③毎年必ず、少なくとも 1 つの新しいビジネスを獲得した。(事業を買収)

これが、彼に桁外れの成長をもたらしたのです。

起業家は受け身ではいけません。

 

ですが、多くの起業家は、少しうまくいくと現状維持を始めます。

昨日と同じことを繰り返してしまうのです。

とくに、自分で何でもやってしまう人に陥りがちな結果です。

 

アメリカの鉄鋼王、アンドリュー・カーネギーの墓碑に「己より優れた者の力を借りし者、ここに眠る」と刻まれています。

「人間は、優れた仕事をするためには、自分一人でやるよりも、他人の助けを借りるほうが良いものだと悟ったとき、偉大なる成長を遂げる」ということです。

 

カーネギーほどの立派な経営者でも、1人の力だけで成功したわけではなく、周りのたくさんの人々から助けを得ていたということが分かります。

「早く行きたければ1人で行け。遠くへ行きたければ皆で行け」

そんな言葉もあるように、何かを決めるときに、1人だと早く決めることができますが、その分間違える可能性は高くなります。

自分だけでは分からないことは、世の中にごまんとあるわけです。

自分は何でも分かっている、知っていると思っている人ほど、自惚れが強い人ほど間違える可能性も高くなります。

そういう人に限って、人の意見を聞かず、現場にも出ず、机上の情報だけで物事を判断したりしてしまいがちです。

大きな事業を成し遂げるために人の力を借りることは、リーダーとしての経験がある人は肌で感じているのではないでしょうか。

 

 また、「小才は、縁に出合って縁に気づかず、中才は、縁に気づいて縁を生かさず、大才は、袖すり合った縁をも生かす」

江戸時代、剣術などで名を馳せた柳生家家訓には、このような言葉があるんだそうです。

言い換えれば、本当に才ある人は、ちょっとしたきっかけのご縁であっても、それを活かすことができるということです。

ちょっとした縁を活かすことができる人もいれば、そうでない人もいますよね。

まだまだ、僕は小才のレベルに近いですが、人の縁って本当に大事だと改めて気づかされました。