コラム『所長の眼鏡』

人は洗脳されやすい生き物2012.04.01

 

政治は消費税増税、経済は電気料金の値上げ、芸能界は元占い師の洗脳の話題で持ちきりですが、私から言わせれば、すべてが「洗脳」です。

政治家は「増税しないとこのままでは国が潰れる」

東電は「電気料金を値上げしないと電力を供給できない」と、

どちらも国民に説明するのではなく、洗脳にかかっています。

 

昨年『水戸黄門』が終了し、年配のファンの方は残念な思いをされたでしょうが、時代劇は「洗脳番組」だと言う人もいます。

『水戸黄門』『遠山の金さん』『暴れん坊将軍』などは、いつも庶民が悪代官と悪徳商人にいじめられ、耐えて、耐えて、辛抱します。

自分では何も解決することができず、悪代官よりもエライ役人に最後は助けてもらうという痛快なストーリーです。

 

しかし、ここに描かれているのは「庶民が反発しても何もできず、役人には素直に従いなさい」というメッセージです。

そして、どれだけ裁いても裁いても、悪代官が次々にいて世の中は何も変わらず、庶民の生活はまったく良くならないのです。

 

現在も増税、年金削減、国民は耐えるしかなく、AIJのように悪代官とつるんで詐欺をし、社長は年収7000万円という悪徳商人がいるという点では、刀を持っていないだけで、いまだに何も変わっていません。

 

このように、「テレビドラマ」「バラエティ」「テレビCM」「映画」など、知らず知らずの間に洗脳されることは多く、その影響力は強力です。

我々人間はいとも簡単に洗脳されますし、洗脳されている人に限って「私は洗脳されていない」とか「私は洗脳されるタイプの人間じゃない」とか、訳の分からないことを言いますよね。

ただ、営業トークや広告の方法など研究することは多く、「○○さえあれば絶対安心」「絶対に痩せる○○」「日本一の○○」など、虚偽や情報操作のような詐欺行為はいけませんが、ある意味、顧客を洗脳してファンになってもらうということは重要なことです。

 

ところで、私は子供の頃、仮面ライダーが大好きでした。

ライダーベルトを付けてはコタツの上で「変身、トォー!」と言って飛び降りて遊んでいたものです。

他にも戦隊シリーズのゴレンジャーなど、正義の味方は私たちのヒーローで、子供はみんな憧れたのです。

そして、大人になったら正義の味方になって、悪者をやっつけると洗脳され、大きくなります。

 

ところがFacebookでも話題になっていましたが、見方を変えると180度変わってくるのです。

 

正義の味方

・自分自身の具体的な目標が無い
・相手の夢を阻止するのが生き甲斐
・常に何かが起こってから行動
・受け身の姿勢
・単独~少人数で行動
・いつも怒っている

 

悪の組織

・大きな夢、野望を抱いている
・目標達成のため研究開発を怠らない
・日々努力を重ね、夢に向かって手を尽くしている
・失敗してもへこたれない
・組織で行動
・よく笑う

 

面白いもので、正義の味方が良いと洗脳され、正義の味方に憧れて大人になったものの、いざ社会に出ると悪の組織に属すか、特に経営者は悪の組織を運営しないといけないということになりますね(^^;)