事務所ブログ

商品のこだわり、伝えていますか?2023.05.01

 

税務調査で調査官に営業するかのごとく、話し出す社長がいます。

聞かれたことに「だけ」答える。

この真意を、トップ営業マンである社長が理解することは非常に難しいことのようです。

 

例えば、調査官「この商品は海外から買っているのですか?」社長「はい」YesかNoで答えられる質問なので、ここまででOKです。

しかし、多くの社長は「はい」に続けて、「なぜ、海外から買っているのかというと~」と、聞かれてもないのに、説明し始めます。。。

聞かれたら、答えればいいのです。笑

 

ところが、すごく良い商品なのに、思うように売れていない…こういう話をよく聞きます。

でも、話を聞けば聞くほど、その商品の良さが伝わってきます。

その商品の良さやこだわりが伝われば、絶対売れるはずなのに、現実はなかなか売れません。

もしかしたら、皆さんも同じような悩みを感じたことがあるかもしれません。

 

良い商品、こだわりのある商品を持っているにも関わらず、業績不振だったビール会社があります。

1920年代アメリカ、そのビール会社は当時業界8位と、業績は今ひとつ伸び悩んでいました。

「なんとか売上を伸ばしたい」そう考えたそのビール会社の社長は、ある1人のとても優秀なマーケターを雇うことにしました。

 

そのマーケターが来た初日、早速、ビールの醸造所を案内することにしました。

醸造所では、普段どのようにビールを作っているか、事細かにそのマーケターに説明しました。

ビールに使う水は、深さ約1500メートルの井戸からミネラルを豊富に含んだ水しか使わず、最高の酵母菌を見つけるために5年以上かけて1,623回の実験を重ね、水に含まれる不純物を取り除くため、高温で蒸発させすぐに冷却して水に戻す、これを3回以上繰り返し、ビール瓶には超高温の蒸気を当てて、瓶に付着している微細な菌を殺菌している。

 

 

そのマーケターは圧倒されたと言います。

ここまでして、 美味しいビールを作るために努力しているのかと。

そして、そのビール会社の社長に「なぜ、こんなこだわりを、お客さんに伝えないのですか?」と聞くと、その社長はこう答えたのです。

「いえ、これはどの醸造所でも同じようにやっていて、当たり前のことですから…」と。

 

このビール会社の社長がハマった落とし穴、それは、売り手は知りすぎているということです。

売り手は毎日、商品やサービスのことを考えています。

そうすると、商品やサービスのことに詳しくなりすぎるあまり、自分が当たり前だと思っていることは、他の人にとっても当たり前のことだと錯覚するようになってし

まうのです。

でも、お客さんは、その商品・サービスのことはほとんど何も知りません。

商品やサービスについては、ど素人です。

この『知識差』に気づけるかどうかが、とても大きなポイントです。

 

それから6ヶ月後。業界8位だったそのビール会社は、業界No.1になっていました。

業界では当たり前のことでも、こだわりは、しっかりとお客さんに伝えていかないといけませんね。