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TOPICS|2025年

令和7年度の採用関係の助成金について

2025.07.01


従業員を新たに雇用した際、以下のような助成金が使えるかもしれません。

当てはまりそうなものがあったら、ぜひお問い合わせください。


名称

概要

助成額

キャリアアップ助成金

(正社員化コース)

有期契約労働者等を正社員に転換し、処遇を改善した事業主に支給されます。

【主な支給要件】

・キャリアアップ計画書を提出している

・転換制度を就業規則に明文化している

・転換後に6か月以上継続雇用している

・基本給を3%以上引き上げる

賞与または退職金制度が適用されている



中小企業

40万円

大企業

30万円

※加算措置有

トライアル雇用助成金

(一般トライアルコース)

職業経験の不足などにより就職が困難な求職者を試行的に雇用し、

職場適応の機会を提供した企業に最大3か月支給されます。

主な支給要件】

・ハローワーク等の紹介であること

・対象者は学生・現職者でない求職者

・雇用契約は週30時間以上、原則3か月

・トライアル雇用計画書を契約日から2週間

 以内に提出



通常対象者

計12万円

母子家庭等

計15万円

特定求職者雇用開発助成金

(特定就職困難者コース)

就職が特に困難な求職者(高齢者・障害者・母子家庭の母など)を

ハローワーク等の紹介により雇用した場合に支給されます。

【主な支給要件】

・ハローワーク等の紹介により雇用したこと

・雇入れ時に雇用保険の被保険者として採用

すること

・原則として週30時間以上の常用雇用であ

り、2年以上の継続雇用が見込まれること

高年齢者・

母子家庭等

60万円

障害者

120万円

※重度障害

:240万円



配偶者に対する年収の壁!改正ポイント

2025.07.01


配偶者の不要に関する「年収の壁」問題。

特に「103万円の壁」や「130万円の壁」が注目されていますが、税金面で関係するのが「配偶者控除」と「配偶者特別控除」です。

〇配偶者控除

改正前 (令和6年まで)

改正後 (令和7年分の年収から)

こう変わる理由

103万円の壁

配偶者給与103万円以下 ⇒ 配偶者控除38万円

123万円の壁

配偶者給与123万円以下

⇒ 配偶者控除38万円

給与所得控除の

最低額55万円→65万円、

基礎控除48万円→58万円に10万円ずつアップ


〇配偶者特別控除

改正前 (令和6年まで)               

改正後 (令和7年分の年収から)

こう変わる理由

150万円の壁

150万円まで配偶者

特別控除38万円満額

160万円の壁

160万円まで

配偶者特別控除38万円満額

配偶者の「所得」判定上限が+10万円48→58万円)

になったため 


つまりーーー

・給与収入で123万円までなら従来同様に配偶者控除(38万円)を維持

・123~160万円は配偶者特別控除に自動でスライドし、160万円まで控除38万円を維持

・160万円超は控除が階段状に減るが、上限も約10万円引き上げ(201万円→211万円)で”急激な控除減”がさらに緩和


税の壁が123万円・160万円へ広がった今、社保ラインも睨みながら「+10万円」の余裕を活かしてシフトと賃金を再設計し、従業員の手取りと会社の戦力を同時に最大化しましょう。

源泉所得税の納期の特例について

2025.06.01


令和72025)年710は、源泉所得税の納期の特例を適用している方の納期限となります。

今回は源泉所得税の納期の特例について、解説します。


源泉所得税の納期の特例

☑特例の概要

法人や個人事業主が支払った給与や報酬に対する源泉所得税を、原則的な納期(毎月10日)から半期ごとの納期に変更できる制度です。

この特例を適用すると、納付を毎月行う必要がなく、年2回の納付にまとめることができます。


適用対象

1. 従業員が常時10人未満の事業者であること。(法人・個人問わず)

2. 給与や報酬の支払いがある事業者であること。

3. 過去に源泉所得税の納付遅延や不納付がないこと。


申請手続き方法

所定の申請書(「納期の特例の承認に関する申請書」)を管轄の税務署に提出します。


利用をオススメする人

・従業員が少ない事業主や事務作業の効率化を効率化したい方

・納付までの期間、資金を手元に置いておけるため、資金繰りの改善をしたい方


≪注意≫

適用外の所得(原稿料や講演料など)については、通常通り翌月10日までに納付が必要です。


ダイレクト納付を利用すると、手間をかけずに簡単に納付できます。ご不明点やご相談等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。

熱中症対策が義務化されます

2025.06.01


令和761より、熱中症対策が企業に義務化されます。

熱中症対策義務化の概要

新たに義務付けられる内容は以下の3点です。

① 報告体制の整備

熱中症の自覚症状がある作業者や、熱中症のおそれがある作業者を見つけた者が速やかに報告できる体制を整備し、関係者に周知することが求められます。

② 実施手順の作成

熱中症の兆候が見られた場合の対応手順を事前に定め、関係者に周知することが義務付けられます。

③ 関係者への周知

作成した報告体制や実施手順を、全ての関係者に確実に周知することが求められます。


対象となる作業環境

暑さ指数(WBGT)が28度以上、または気温31度以上の環境下で、連続して1時間以上、または1日当たり4時間を超えて実施される作業が対象となります。


周知方法の例

熱中症対策のフロー図を作成し、作業場所に掲示することが望ましいです。

緊急連絡網・緊急搬送先も併せて記載しておくと、なお良いです。

            ()

年収103万円の壁が改正されます

2025.05.01


2025年3月、2025年予算案が衆議院を通過し、103万円の壁が最大160万円まで引き上げられることが決定しました。

今回は、「所得税の基礎控除」の見直しについて解説します。


①合計所得金額の区分が従来の3段階から8段階となり、控除額は最大95万円となりました。

(※)合計所得金額132万円超655万円以下の3つの区分は令和7年分と令和8年分の2年間のみ適用となり、令和9年分からはすべて58万円となります。

②上記見直しは、令和7年12月1日以後に適用されます。

 それ以前の給与や公的年金等については従来の控除額が適用となり、令和7年12月1日以後に行われる年末調整又は確定申告で適用となります。

ご不明点やご相談等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。

人材確保等支援助成金の受付が再開されました(雇用管理制度・雇用環境整備助成コース)

2025.05.01


令和7(2025)年4月1日より、人材確保等支援助成金(雇用管理制度・雇用環境整備助成コース)の整備計画の受付が再開されました。


○どんな助成金?

この助成金は、企業が従業員の職場定着や採用力向上のために、職場環境の改善人事評価制度の導入などに取り組み、離職率低下の目標などを達成した場合に支給されるものです。

特に中小企業にとって、優秀な人材の確保・定着に直結する制度として注目されています。


○支給までの流れ

①雇用管理制度等整備計画の作成・提出

②雇用管理制度又は業務負担軽減機器等の導入

③雇用管理制度または雇用環境整備の措置の実施

④支給申請(最大230万円)


この機会に、制度を参考にしながら職場環境の見直しや体制整備を進めてみてはいかがでしょうか。(支給額は取り組む内容により異なります)

キャリアアップ助成金が変わります

2025.04.01


キャリアアップ助成金は、非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員転換、処遇改善の取り組みを実施した事業主に対して助成金を支給する制度です。

特に「正社員化コース」はキャリアアップ助成金の中でも人気のあるコースです。

今回は「正社員化コース」についての変更後の制度について紹介します。


「キャリアアップ助成金 正社員化コース」

有期雇用労働者等を正規雇用労働者に転換をした場合に助成されるコース


【令和7年4月以降の助成内容】

〇助成額

 重点支援対象者  →有期雇用から正規雇用 80万円

           無期雇用から正規雇用 40万円

 重点支援対象者以外→有期雇用から正規雇用 40万円

           無期雇用から正規雇用 20万円

〇重点支援対象者とは

 ①雇入れから3年以上の有期雇用労働者

 ②雇入れから3年未満で、次にいずれも該当する有期雇用労働者

  ・過去5年間に正規雇用労働者であった期間が1年以下

  ・過去1年間に正規雇用労働者として雇用されていない

 ③派遣労働者、母子家庭の母等、人材開発支援助成金の特定の訓練修了者


キャリアアップ助成金は、弊所でも申請実績の多い助成金です。

ご不明点やお手伝いできることがありましたら、ご相談ください。

高年齢者雇用に関する制度が改正されます

2025.04.01


〇65歳までの雇用確保措置が完全義務化へ

現在、経過措置を利用して継続雇用制度の対象者を限定していた会社も、2025年4月より従業員の65歳までの雇用機会を確保しなければならなくなりました。次の3つのうち、いずれかの措置が義務となります。

 1.65歳までの定年引上げ

 2.65歳までの継続雇用制度(再雇用制度など)の導入

 3.定年の廃止


〇高年齢雇用継続給付の縮小

高年齢雇用継続給付は、高年齢者の雇用継続を援助する為、60歳到達時点に比べて賃金が75%未満に低下した60歳以上65歳未満の雇用保険被保険者に給付金を支給する制度です。

この給付金の支給率が2025年4月より変更になります。(減少


<2025年4月~支給率>

令和7年4月1日から新しく創設される育児休業等給付について

2025.03.01

令和7年4月1日より「出生後休業支援給付金」、「育児時短就業給付金」が新設されます。内容をおさらいしておきましょう。

〇出生後休業支援給付金

「出生時育児休業給付金」または「育児休業給付金」の支給を受ける方が、両親ともに一定期間内に通算して14日以上の育児休業(産後パパ育休を含む)を取得し、一定の要件を満たすと受けられる給付金のこと

〇育児時短就業給付金

2歳未満の子を養育するために所定労働時間を短縮して就業した場合に、賃金が低下するなど一定の要件を満たすと受けられる給付金のこと

また、上記以外にも育児・介護休業法の改正が令和7年4月1日から段階的に施行されます。


令和7年4月1日からの改正(一部抜粋)

〇子の看護休暇の見直し           ※就業規則の見直し義務

〇所定外労働の制限(残業免除の対象拡大)  ※就業規則の見直し義務

〇育児のためのテレワーク導入        ※就業規則の見直し義務

〇介護離職防止のための雇用環境整備

令和7年10月1日からの改正(一部抜粋)


〇柔軟な働き方を実現するための措置等    ※就業規則の見直し義務

今回の改正では、男女とも仕事と育児・介護を両立できるように、育児期の柔軟な働き方を実現するための措置の拡充や介護離職防止のための雇用環境整備、個別周知・意向確認の義務化などが行われます。就業規則の見直しが伴う改正もありますので、要注意です!


育児休業に対する給付金は先に挙げた二点だけではありません。子の年齢や養育の状況に応じて、要件を満たす場合に「出生時育児休業給付金」、「育児休業給付金」、「出生後休業支援給付金」、「育児時短就業給付金」が支給されます。各給付金の対象範囲を間違えないように、下記の表をご確認ください。


会社で「育児・介護休業規程」を整備し、対象となる従業員に対して適法に休業を取得させることで、従業員のモチベーションアップにもつながり、各種助成金の申請も行うことができる可能性があります。ご相談は、弊所の社会保険労務士法人まで。

雇用保険料率・社会保険料率が変わります

2025.03.01

【令和7年3月分(4月納付分)からの健康保険・介護保険の料率】

【大阪】

 健康保険料率:10.24% 介護保険料率:1.59%

【兵庫】

 健康保険料率:10.16% 介護保険料率:1.59%

【京都】

健康保険料率:10.03% 介護保険料率:1.59%


各都道府県により、料率が異なりますのでご注意ください。


【令和7年4月1日以降の雇用保険の料率】

確定申告の窓口収受について

2025.02.01

国税庁・国税局・税務署では税務行政のデジタル化における手続の見直しの一環として、令和71月から申告書等の控えに収受日付印の押なつが行われないことになりました。

税務行政では、いつまでも紙での提出を受け付けることをやめ、ペーパレスへ完全移管するということです。


〇e-taxの場合

◆申告書等の提出

メッセージボックスから送信日時や申告内容を確認することができます。


〇窓口収受を証明する場合

◆申告書等情報取得サービス(オンライン申請のみ)

e-taxにて所得税申告書、青色申告決算書等のイメージデータ(PDF)を

取得することができます。

 

◆保有個人情報の開示請求(オンライン申請可)

税務署が保有する個人情報に対する開示請求により、提出した申告書等

の内容を確認することができます。※手数料がかかります。

 

◆納税証明書の交付請求(オンライン申請可)

確定申告書等を提出した場合の納税額又は所得金額の証明書を取得する

ことができます。

 

◆税務署での申告書等の閲覧サービス(窓口での申請のみ)

 過去に提出した申告書等を閲覧することができます。


厚生年金養育特例をご存じですか?

2025.02.01

令和7年1月1より養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置(以下、「養育特例」という)の添付書類が省略できることとなりましたが、この「養育特例」とは何か、ご存じでしょうか?


〇養育特例とは…

社会保険に加入されている方が、子どもが3歳に達するまでの養育期間中に時短勤務等で給与が低下した場合、保険料は給与の低下に応じて下げつつも、年金受給時には養育開始以前の給与に基づく標準報酬月額で算定された年金額をもらえる仕組みです。 

つまり、支払う保険料は下がっても将来の受け取る年金額は減少しないというお得な仕組みなのです!

この養育特例の手続き時には「戸籍(抄)謄本」が必要だったのですが、事業主が確認をした場合には省略可能となりました!


職場と家庭の両立支援に関しては、なかなか進まず…という状況が多いのではないでしょうか。

まずは、このような既存制度を最大限に活用して会社の両立支援に役立てていただけたらと思います。


令和7年度 税制改正大綱が公表されました!

2025.01.01

令和7年度税制改正大綱が、令和6年12月20日に閣議決定されました。

今回の大綱では「賃上げと投資が牽引する成長型経済」への移行に対応し、またそれをさらに発展させていくための税制改正を最重点事項としています。


〇所得税

「基礎控除額の引き上げ」

合計所得金額が、2,350万円以下である個人に関しては、所得税の基礎控除の金額が10万円アップし、58万円となります。


「給与所得控除の最低保障額の引き上げ」

最低保証額の金額が10万円アップし、65万円になります。

基礎控除額の10万円アップと、給与所得控除の最低保証額の10万円アップを足すと、控除額が合計で20万円アップするため、従来の所得税の103万円の壁が123万円にまで緩和されます。



「特定親族特別控除(仮称)の創設」

19歳から22歳までの大学生年代の子等の合計所得金額が85万円(給与収入150万円に相当)までは、親等が特定扶養控除と同額(63万円)の所得控除を受けられ、また大学生年代の子等の合計所得金額が85万円を超えた場合でも段階的に控除を受けられる仕組みが創設されました。

・特定親族特別控除額



「その他の人的控除の見直し」

・同一生計配偶者及び扶養親族の合計所得金額要件を10万円アップし58万円へ(給与収入123万円以下)

・ひとり親の生計を一にする子の総所得金額要件を10万円アップし58万円へ(給与収入123万円以下)

・勤労学生控除の合計所得金額要件を10万円アップし85万円(給与収入150万円以下)

・家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例の必要経費最低保証額を10万円アップし65万円



「確定拠出年金等の拠出限度額の引き上げ」

働き方やライフコースが多様化する中で、豊かな老後生活に向けて公的年金を補完し、老後に向けた資産形成を支援するという私的年金の役割をふまえ、確定拠出年金等の拠出限度額について、引き上げられました。


・企業型確定拠出年金(DC)

<確定給付企業年金(DB)制度に加入していない者>

 7千円アップし月額6.2万円へ(改正前:月額5.5万円)

<確定給付企業年金(DB)制度の加入者>

 7千円アップし月額6.2万円(改正前:月額5.5万円)から確定給付企業年金ごとの掛金相当額を控除した額


・個人型確定拠出年金(iDeCo)

<第一号被保険者>

 7千円アップし月額7.5万円へ(改正前:月額6.8万円)

<企業年金加入者>

 4.2万円アップし月額6.2万円(改正前:月額2万円)から確定給付企業年金及び企業型確定拠出年金の掛金額を控除した額

<企業年金未加入者(第一号被保険者及び第三号被保険者を除く>

 3.9万円アップし月額6.2万円(改正前:月額2.3万円)


・国民年金基金

7千円アップし月額7.5万円へ(改正前:月額6.8万円)